裁判傍聴メモ vol.004 (木)

★この記録は私的に公開するものであり、引用・転載禁止とする。
★著者は法曹界に身を置いたことが無いド素人のため、使用する語句に誤用のおそれ大。優しくご教示賜れば有難い。
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某月某日(木) 岡山地裁
0945-0955 208号 窃盗 判決
 途中入廷したため詳細内容不明。
 懲役1年6月、執行猶予3年。
 パチンコ、スロット、飲酒で借金がかさみ窃盗? 執行猶予が付いたのは、初犯で祖父が監督するということから。刑務官が両脇に座っていたところを見ると、入廷時は手錠付きだった模様。
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0955-1005 208号 窃盗 判決
 入退廷時手錠・腰縄付き。
 懲役1年2月、執行猶予無し。
 HC**店で品名不明の万引き1万円弱。高齢だが累犯多数で今回の犯行が出所後10ヶ月後のため実刑ありとなった。
 身元引き受けする人も居なさそうだし、この老人、死ぬまで刑務所とシャバの往復なんだろな。
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1005-1050 206号? 損害賠償請求 弁論(証人尋問)
 **年**月**日(約二年前)に事故(自他損不明)を起こし修理が必要になったが、アメ車のため膨らんだ修理費用と修理内容をめぐるトラブル。原告は所有者、被告は修理工場。
 途中入廷した時、修理部品の発注書云々でやり取りをしていたが、しばらく聞いていても何が争点か分かりにくい事ハナハダし。
 やり取りを時系列でまとめようと努力してみると、まずは修理工場が直接米国の業者に見積りを取ったところ、納期が随分(数ヶ月?)掛かり、部品代+交換費用が高額(ドア一枚で101万円!?)になることが分かったため、所有者に対し鈑金でも可能だと提案したが、そもそも保険が適用されるか否か不明だったこともあり、そのまま保留になった事までは聞き取れたが…。
 その後の両者の動きが法廷のやり取りだけではどういう経過を辿ったのかイマイチ不明。修理は済んだものの内容と金額に不満が出た、と言うことか。ドアを交換したのか鈑金で済ませたのかすら分からず(発注書とかインボイスとか証拠書類を取り交わしてないのか?そこを原告弁護士や裁判官は突っ込んでいた)、聴いていてもナンだかな~感が満載。
 更に保留・修理中の代車として貸出しだされた10年落ちのアリストが1日2万円(定価3万5千円に比べ格安!らしい)のレンタル料で、3ヶ月貸出し(ちうことは合計180万円!?)された料金が妥当かどうかも侃々諤々。原告代理人も裁判官も市場価格を大きく上回ってないかと追及するも、修理工場側は相場です、とにべもなし。
 今回で結審?どんな判決になるんだろ?
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1050-1055 207号 損害賠償?
 自己破産?借財整理?した後の当初約束した日(月?)額千円を払ってない? 書面審理のみで争いはないという事で即判決。何と五千万以上!の負債だとか。今後の返済計画は別途打合せ。
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1055-1100 207号 損害賠償?
 弁論をしたいのだが、何やら別件で双方が被告になって係争中?なのでそちらが片付くのを待つ?別室で予備審問?何が何やら訳ワカメwのまま閉廷。
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1100-1145 207号 永代供養料返還請求 審理
 被告は**寺を運営する宗教法人。
 原告(故人の三女)尋問。父親の葬儀前後の住職の態度・言動に怒りを覚えた(通夜、葬儀、仕上の何れも住職の態度が遺族に寄り添うことなく、礼を失していたらしい)ので、これ以上の檀家付き合いをしたくないので、払ってしまった永代供養料をキャンセルするので返せ、との主旨。
 そもそも原告の家には別の場所に墓があったので、その寺が所有する墓地へは埋葬する積りはない事を通夜の時に伝えた途端、遺族に対する態度が極端に冷たくなり、読経もお座なりになったと感じた(原告の主観)。
 また、葬儀後にお布施を導師控え室で渡そうとすると、後日寺まで持参せよと突っ返されたらしいが、このやり取りを見ていた葬儀社の担当者がそんな事を言う住職は初めてだとビックリしていた、とも。
 そして後日予約していた日時(七月下旬の猛暑日)に盛装して寺を訪ねると、住職はTシャツに短パンのラフな格好で玄関先で立ったまま出迎え。部屋に通されてお布施を渡しても「どうも」だけ。寺を辞去した後一緒に行った故人の老妻(原告の母)があの対応は我慢できないと怒り、今後付き合いたくない旨伝えてきたので、事前に支払い済みだった永代供養をキャンセルする気持ちになったとの事。
 尋問終了後、一旦昼休憩。
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1145-1200 208号 窃盗 口頭弁論
 11時から始まっているので途中入廷。複数店舗で書籍の万引き。
 医療福祉系の大学に入学したものの、就職活動開始後の四年次に中退。その理由が社会に出たくなかったからんだとか? その後20年ずっと引きこもり(親が面倒見れるから出来ることだな)だった?…と言うか万引き時には外出できる、ちう事か。 
 弁護側は精神科の検査を受けず再犯を繰り返してきたが、アスペルガー・統合失調・鬱などが疑われることをもって情状酌量を求めている模様。ならばキチンと医師の診察を受けさせるべきではないかしらん?
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1320-1335 203号 窃盗、建造物侵入 判決
 判決前に一部被害弁償(三万円)した。情状を狙った? それについての尋問後、判決。
 懲役2年、執行猶予無し。
 犯行は新築工事現場に侵入し、金品を窃取したもの。但し2年間にわたり各所で合計13件連続(私の職場近くの現場の名も上がっていた)。前歴も数件有ったことから猶予無し。
 被告人は保釈中。入廷前に身体検査を受けていたが、裁判中傍聴席の端に数人のガタイの良い数人が座っていたが、判決後、その連中が近付いていた所を見ると拘束されたのだろう。その前に退出したので不明。
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1335-1450 207号 永代供養料返還請求(1100の続き)
 被告**寺の前・現住職尋問中に途中入廷。
 宗教法人の定款?には永代供養のキャンセルには対応しない?またはキャンセル自体を想定していない?と突っぱねていた。
 原告への対応の善し悪しは主観的なものであり、決して悪気があって行動しているわけではない、とまあ当然と言えば当然の反論か。
 でもこういうやり取りを基にどういう判決を下すのか、判決文をこしらえる裁判官も大変だなぁと同情するけど、ひょっとしたらここらで和解勧告、なんて事になるのかな?
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1450-1700 206号 損害賠償請求 審理
 途中入廷。大手**造船会社がらみ。下請け会社同士のトラブル。
 下請会社A社の従業員が一気に(8人まとめて?)退職すると言う情報を**造船の電装?主任が聞き付け、A社の取締役(現B社社員)がその真偽を問われ、退職予想者メモを渡したことを盛んに突っ込まれていた。裁判官からも会社に無断でプライバシー、職業倫理にもとる行為じゃないのか?と。
 被告側弁護士が証人と**造船担当者との関係性、付き合いの深さを尋ねる際「裁判所とか大企業同士のようにお堅い所の肩肘はった付き合いじゃなく、担当者とはフランクなんですね」と証言させた直後、裁判官が「これは記録には残りませんが…」ん?何?と思ったら「裁判所も実はフランクなんですよ」と。思わず皆(笑)。へぇ~、こんなことも云うんだw。
 それにしてもこの元取締役(四十がらみ)、声は小さい、返事は遅い、更に何を言っているか要領を得ない、と三拍子揃った使えない印象。大丈夫か?
 次は被告人のA社元社長(三年前に株主総会で突然解任)現B社社長が証人。
 声もシッカリ言葉はハッキリ、流石人を束ねるだけあるなぁと云う印象。
 これまでのやり取りでどうやら従業員とシェアをとられたA社が訴えたものらしいことはわかった。
 刻限(17時)近くなっても原告・被告代理人の尋問が続いたため、押し詰まって裁判官から宣告「私からも質問したいことが沢山有ることから、継続審議とします」には一堂唖然w。「皆さんが事前に予約した時間をそれぞれオーバーするからですよ」とも(笑)。
 次回別の証人尋問の日時に続けて尋問するとの事で、再度社長の日程調整をしていた。こんなことも有るんだ~。
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 裁判所ロビーに掲示してある各法廷の曜日別担当部署(刑事一係とか民事など)使用予定表では、月・水・金に刑事裁判が多く、火・木は主に民事裁判がメインの模様。
 民事は短時間で流れ作業的な裁判が多く、あまり見応えが無い(内容が把握できない)事が多いが、今日は当たり、かな?